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キャバクラ等の旧2号営業の法改正について

 今般法改正はダンス規制緩和にばかり着目されがちですが,キャバクラ等の旧2号風俗営業者にも新たな義務を課すものであり,実質的な規制の強化というか,営業者の自己責任論が強まった印象です。

 深夜0時以降の営業に関し,概ね2つの義務が設けられました。
 もともと深夜1時までの営業が認められている千葉市中央区富士見等の地域の他,千葉県の場合,条例で定める日(年末年始等)は,船橋市や市川市等の他地域でも深夜1時まで営業することが可能ですから,実際,クリスマス・忘年会シーズンに深夜1時まで合法的な延長営業をされている店舗の方が多いかと思います。
 深夜0時から1時までの1時間とはいえ,この場合も,深夜営業に該当しますので,この時間帯においては新たな義務を履行しなければなりません。

深夜における客の迷惑行為を防止するための措置を講じる義務の新設

  • 一 営業所の周辺において他人に迷惑を及ぼしてはならない旨を表示した書面を営業所の見やすい場所に掲示し、又は当該書面を客に交付すること。
  • 二 営業所の周辺において他人に迷惑を及ぼしてはならない旨を客に対して口頭で説明し、又は音声により知らせること。
  • 三 泥酔した客に対して酒類を提供しないこと。
  • 四 営業所内及び営業所の周辺を定期的に巡視し、営業所の周辺において他人に迷惑を及ぼす行為を行い、又は行うおそれのある客の有無を確認すること。
  • 五 第九十八条第一項において準用する前号に規定する客がいる場合には、当該客に対し、同号に規定する行為を取りやめ、又はこれを行わないよう求めること。
  •  1項の書面掲示に関しては,店内の見やすい場所に,
     「お客様へ
       深夜に営業所の周辺において他人に迷惑を及ぼさないようお願いいたします。
                                               店主」
    等と印刷したものを掲示すれば良いかと思います。
     差し当たり,普通紙に上記文言を印刷して,営業許可証の隣にでも貼っておけば良いと思います。  暫くすれば,「年少者立入禁止」等と同様に,プレートを販売する民間業者がでてくる思います。
     余談ですが,全国の風俗営業者が法令上必要になるものですから,プレートの通信販売の副業を始めるならビジネスチャンスは法改正前後のまさに今だと思います。
     なお,メニュー表に上記文言を追加記載することで具備しようとする場合,法令の文言を厳密に解釈すると,メニュー表は客に対して「提示」するものであって,「交付」(引き渡す行為)に該当しない可能性もあります。名刺に記載してあれば,交付に該当しますので,或いは有効かもしれません。
     そういった意味では,運用解釈がある程度定まるまでは,やはり,書面掲示が無難であると解します。
     また,雑居ビル等であって,ビルの出入り口に当該表示があったとしても,法令上「営業所」の指定がある以上,各店舗内に掲示する必要があります(ビルの共用部にあるだけでは駄目)。

     2項は,1項とは別の独立した条項であることから,「声かけ」が義務であると解して良いと思います。「きちんと掲示物を設置してあるから十分だろう。」は通用しません。会計時に声をかけるか,定期的に店内放送で,音声を流す等の工夫が必要です。

     3項は,「泥酔」しているか否かの線引きの判断も難しくなってくると思いますが,これは店側にとって必ずしも不利なものでなく,営業上,泥酔客に困った場合,「泥酔客に酒を提供することは違法行為になるので,注文を受けれません。」と断固たる拒否をし,それ以上泥酔客が店内において迷惑を及ぼす場合には,警察に通報する相当たる事由になると思います。往々にして「俺は酔っぱらってなんかいねぇよ。」等と揉めることとなると思います。

     4項は,「定期的」な巡視が義務付けられました。「定期的」の頻度は不明。差し当たり,閉店後の1時になったら巡視するようにようにすれば,相当であるように思えます。巡回でなく巡視なので,防犯カメラでも良いように思いますが,営業所「周辺」の定義(具体的に半径何メートル程度)が不明。

     5項は,そもそも「他人に迷惑を及ぼす行為」の定義が不明。差し当たり,通称「迷惑防止条例」を一読されてみることを推奨します。しかも,その「おそれ」がある者を含むと解すると,現場が混乱するのは目に見えております。酔客が路上で大声で叫んでいたら現場に急行しなければなりません。営業者は,丸腰で立ち向かう勇気と決意が必要です。法令上の義務履行の職務ですから,殴られても労災適用になるかもしれません。
     あくまでも,「客」による「迷惑行為」等の中止を「求める」義務であり,
    「客でない者」(単に通りすがりの酔っ払いがさわいでる等)であれば本項の適用はなく,
    また,刑事訴訟法上の「私人逮捕」や「制止」をすることが義務化されるのではなく, あくまでも「任意での協力を求める」ものですから,安全が確保されない限りは,基本的に客の身体に触れず,手の届かない距離から声をかける程度に留めた方が無難であるように思います。
    無論,鉄パイプを振り回している等の場合,それが他人に迷惑を及ぼす行為であることに変わりはないが,既に「犯罪行為」に至ってしまっているものまでも射程とするものだとは思えませんので, その場合には,声を掛けずに,まずは警察に通報するととも警察の指示を仰ぐ他ないと思います。
     下手に,羽交い絞めにする等して押さえつけてしまうと,従業員が暴行罪等の加害者になってしまう可能性もあり,警察官の巡回がそうであるように,二人一組等の複数名で,且つ,録音・録画の用意をした状態で巡視を実行した方が良いかもしれません。
     警備業者に委託することが望ましく,ビル管理者・組合等への委託も視野に入ると思います。

     4項・5項は,今後の運用・解釈に注視していかなければ,危険を伴うものであり,これまでの弊所の取扱申請事案でも,女性1人で小規模なスナック経営をされている方もおられますし,ホステスに対するストーカー事案も珍しくないことから,十分な対策が必要だと思います。

    苦情処理簿の備付義務の新設

  •  一 苦情を申し出た者の氏名及び連絡先(氏名又は連絡先が明らかでない場合は、その旨)並びに苦情の内容
  •  二 原因究明の結果
  •  三 苦情に対する弁明の内容
  •  四 改善措置
  •  五 苦情処理を担当した者
  •  備付けが義務ですから,施行日以降は,未だ苦情が1件もなくとも,ファイルを用意する等して,簿冊を営業所に置いておく必要があります。 中身が白紙であろうがなかろうが,簿冊が店に存在する・用意されているという事実が必要でることにご注意ください。PC保存でも可能ですが,実務上,書面で保管する方が何かと便利です。

     条例指定地域の,深夜1時までの営業が常態している店舗は,直ぐにでも用意が必要ですが,年末年始等の指定日だけ延長営業をする他地域の方も忘れずに用意しましょう。

     苦情処理簿の例(リンク先 長野県警ホームページ内のPDF)

     上記PDFは,長野県警が公開している運転代行業法に基づくものの例ですが,風営法においても,所定の記載事項は全く同じなのでそのまま使用できると思います。
     家計簿や帳簿等と同様に,実際に苦情が生じた際に,処理簿を使用するにあたって,実務運用上,使い安いように改善していけばよいのですから,差し当たり,ファイルにタイトルを記載し,上記PDFを印刷した白紙のものを綴じて,従業者名簿と一緒に店舗において置けば,法令上の義務としては問題ないかと思います。

     

     この場合,私見は,「深夜営業によって,店や客が他人に迷惑を及ぼす行為をしたことにより生じた苦情」が,苦情処理をして,帳簿に記載・保管するに相当であると解しますが,運用等については,追って,注意が必要です。
     例えば,「この店はカラオケが無いから,つまらねぇよ。」「酒が不味い」等の客の意見・クレームの処理は,マネジメントの範疇であり,義務的処理ではないと解しますが,実務上の運用として,どの程度の苦情を記録して簿冊保管するかの線引きで判断に迷う場面も出てくると思います。そういった場合には,都度,警察や我々にご相談を頂ければと思います。

     

     こういった制度に慣れていないと,苦情がない方が優良店舗と思われるであろう,又は,単純に帳簿を作成するのが面倒,等といった理由で,結果的に,いわゆる苦情の揉み消し的になりがちですが,むしろ,一定程度において苦情がある方が正常なのですから,ありのままに帳簿を作成する方が無難であると思います。
     例えば,当店の客でない者が周辺で騒いでいた。しかし,苦情申出者が,当店の客であると誤解して,苦情を申し出てきた。という場合,それはあくまでも結果論なのですから,いついつに誰々から苦情を受理して,調査をしたところ,当店の客ではなかったが,念の為,路上で騒いでいる者がいるということで,当店から警察に通報した。等と,経緯をそのまま記録しておけば良いと思います。

     苦情申出者に対しては,住所・氏名・連絡先(法人・団体等である場合には,名称や代表者等も)を確認した上,苦情の内容を整理しましょう。
     苦情が手紙等の書面による方法であれば,当該書面も保管すべきです。

    043−372−8513、週末夜間もお気軽に080−5012−1148にお電話ください。


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